製造業の現場で働いてると「歩留り」や「不良率」って言葉をよく聞きますよね^^
製造現場で初めて働く人には、ちょっと馴染みがないかも知れません。
ぶどまり?、ふりょうりつ? 何となく分かるけど、自信ないなぁ
そんな方に、歩留り・不良率の考え方と計算の方法を解説します。
- 新しく製造現場で働く人
- 製造業で働く現場作業者の人
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歩留りって、なに?
「歩留り(ぶどまり)」のイメージは学校のテストの点数に似てます。
テストに全問正解して100点ゲット!
この場合の計算方法は、
この点数の計算方法と「歩留り」の計算方法は同じです。(問題の配点は気にしない方向で・・・^^;)
違う点は、「100点」じゃなくて、「100%」って表現するところ。
これを、実際のモノづくりの現場に置き換えてみます。
例えば、200個の商品を検査して、その結果200個ぜんぶ良品だった場合
そのときの歩留りは、100%です。計算式はこんな感じになります。
モノ作りをしてると、全部良品って事は、ありません^^;
ちょっと不良品がでることもあります。
下の図のように、不良品が20個あった場合の歩留りは、
歩留り(ぶどまり)は、「全体の数量」に対して、「良品になった数量」の割合を表したものです。単位は、パーセント(%)を使います。
不良率って、なに?
不良率は、「全体の数量」に対して、「不良になった数量」の割合を表したもので、単位は、歩留りと同じパーセント(%)です。
さっきの検査を例にすると、
不良品20個に注目して、計算します。
別の計算方法として、「歩留りを計算して100%から引く」というやり方でもOKです。
会社の上司の人が、
っていうのは同じ意味です。
不良品はムダな損失なので、1つでも多く不良品を良品にする活動を、みんな頑張ってやってます^^
複数の歩留り計算方法
製造現場でモノづくりをしていると、いくつかの工程を経て、製品(商品)が完成すると思います。
材料を「工程1」→「工程2」と加工して、完成品になる。そんな場合を考えてみます。
工程1の歩留りは90%、工程2の歩留りは80%だと、100個の材料から、いくつの完成品ができるのでしょうか?
最初に解説した歩留りの計算式を少し思い出してみます。
これを良品の数を導くように変形させると、
商品の数(全体の数量)に歩留りをかけると、良品の数になります。
この計算式で、工程1,工程2をそれぞれ計算すると、
100個の材料で、72個の完成品ができるので、全体の歩留りは72%です。
別の計算で、工程1と工程2の歩留りをかけ合わせる方法もあります。
工程が増えても、掛け算を同じように繰り返せばOK!
こんなラインだと、100個の材料で、64個しか完成品ができないので、歩留りをあげる大切さが分かりますよね^^
まとめ
- 歩留り(ぶどまり)は「全体の数量」に対して、「良品になった数量」の割合を表したものです
- 不良率は「全体の数量」に対して、「不良になった数量」の割合を表したものです
- 単位は、どちらもパーセント(%)を使います
- 複数の工程がある場合は、各工程の歩留りをかけ合わせると、トータルの歩留りになります
本日は以上となります。次回は、歩留り・不良率の単位:パーセント(100分率)を使った不具合の管理方法を解説したいと思います^^
それでは、またっ!m(_ _)m