【初心者向け】特殊特性って何?の疑問を分かりやすく解説

IATF16949の審査を受けたり、コントロールプランを使ってると「特殊特性」って言葉がでてきます。

聞いたことない人には、ちょっと「?」なワード。でもIATFの審査では、必ず確認される重要なアイテムでもあります。

コントロールプランの例を見てみると

⑦の場所に「特殊特性の欄」が設けられています。

そして、特殊特性の項目には印や記号、文字を付けて、ひと目で分かるようにすることが決められてます。上の表の例だと「●」です。

このコントロールプランだと「Aの長さ」が特殊特性で、「プレス圧力」は特殊特性じゃないって意味です。

記号や文字に決まりはありません。自分の会社で他の項目と混乱しないマークにすればOKです。

ただ特殊特性は、現場で作業する作業者も知っておく必要があるため、現場作業でよく使うマークと違うものにしないといけません。

コントロールプランの詳しい内容は、こちらの記事で解説してます。

この記事では、

  • 特殊特性って、何?
  • 誰が、どうやって決めてるの?
  • 何か特別なことをしないと行けないの?

そんな疑問に答えていきます。

目次

特殊特性って、なに?

特殊特性は、名前の通り「特殊な特性をもった項目」という意味です。似た言葉に「重要特性」がありますが、同じものと思って大丈夫です。

自動車に使われる部品は、数万個あります。その中の1つでも故障してしまうと、自動車が動かなくなったり、変な動きをする可能性があります。

このため自動車の部品は、簡単に壊れないように作る必要があります。

部品の故障を防ぐためには、故障に対して、最も注意するべき重要なポイントをしっかり把握しないといけない。

その重要なポイントを特殊特性って呼びます。

部品が壊れないために活用するツールのFMEAやコントロールプランも、その重要なポイント(特殊特性)がわかるようにマークを付けていきます。

例えば、自転車を考えてみます。(自動車部品じゃないですが^^;)

自転車を運転する人の安全を考えると、ブレーキが壊れると、止まれなくなって非常に危険。そのブレーキはワイヤーでタイヤとつながってます。

ワイヤーが切れてしまうと、自転車は止まりません。

ブレーキは、何十回、何百回、何千回と使います。何回使っても切れないワイヤーにするためには、「ワイヤーの強度」を強くしておく必要があります。

ワイヤーの強度がなければ、簡単に切れてしまう。逆に言えば、ワイヤーの強度を一定値以上確保して管理していけば、ワイヤーは切れません。

こんな感じで「ワイヤーの強度」は、重要に管理する項目=特殊特性と考えることができます。

特殊特性を決める方法

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特殊特性の決め方は、大きく2つあります。

  1. お客様が指定した項目
  2. 部品の品質に大きな影響を与える項目

顧客の指定

部品を購入する仕様書や契約段階で、特殊特性が指定されてることがあります。部品を設計、開発する段階で、すでに特殊特性は決まっていることが大半です。

このときは、その項目はそのまま特殊特性になります。

また、顧客の監査を受けたときに、特殊特性の追加要求を受けることもあります。このときは、契約にないので、お客様との調整になります。

経験則ですが、特殊特性は、過去のクレームや不具合の事例から追加されることが多いです。そのため、仕様書や契約書に記載はなくて、具体的な監査で追加されることの方が多い印象があります。

その場合、部品のコストに管理するための費用が入ってないので、簡単に受けると利益の面で困ることがあります。

特殊特性は、管理する方法も他の項目と違うため、製造コストは上がると思った方が良いです^^;

部品の品質に大きな影響を与える項目

自転車のブレーキのように、ワイヤーの強度不足が品質に大きな影響を与える項目も特殊特性にします。

どの項目が、品質に影響を与えるのか?には、FMEAを活用します。

FMEAの中で、重要度の数値が高い項目は、特殊特性になる可能性があります。

FMEAの基本フォーマットを例にすると、下の赤枠部分です。

赤枠で重要度が高い項目を全て特殊特性にすると、やることが多くなって大変です^^;

このため、過去の知見や技術的な根拠、クレームや不具合の経験をもとに特殊特性を決めていきます。

FMEAの詳しい解説は、こちらの記事で解説してます。

特殊特性を管理する方法

特殊特性に指定されたアイテムは、常に良い状態にしておかないと部品の不具合につながります。

このため特殊特性の管理は、SPC(Statistical(統計)Process(工程)Control(管理))を使うことが一般的です。

SPCは異常が発生する前に、その予兆を捉えて対処する統計学に基づいた手法です。

SPCで管理してると「常に良い状態」を数値で把握することができます。自動車部品だと、指標となる数値の工程能力は1.67以上が要求されます。

SPCと工程能力の解説は、少し長くなりますので、下の記事を見て頂ければと思います。

まとめ:特殊特性は部品の故障を防ぐ重要な項目

特殊特性とは?
  • 部品の故障を防ぐために管理するべき重要な項目です。
  • この項目さえ管理してれば、重大な品質問題が発生する確率を大きく下げることができます。
特殊特性の選び方は?
  • 顧客の指定とFMEAから導き出された重要な項目から選びます。
特殊特性の管理方法
  • SPC(統計的工程管理)を使います。
  • 良い状態を維持するために、工程能力を1.67以上にします。

特殊特性って専門的な言葉ですが、要は「大切な項目」のことで、難しく考えることはないです^^

それでは、本日はこの辺で。m(_ _)m

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